2022.04.14#その他
17年目を迎える『沖縄大学論』、初回ゲストスピーカーは金城敦子さん(がんの子どもを守る会)
選択必修科目である『沖縄大学論』は、戦後の米軍統治下のもとで誕生し、困難な中で発展してきた大学の自校史のみならず、「地域共創?未来共創の大学へ」の理念に即して大学のこれからを考えさせる課題を取り扱うなど学生に「沖縄大学で」学ぶ意味を考察させる中で理念?目的を伝える特色ある講義です。
17年目を迎える今年は、新学長山代寛先生がコーディネーターを務め、毎回、ゲストスピーカーをお招きして全15回の講義を予定しています。
本日、初回講義(4月14日)は、2019年度に入学した金城有里さんのお母様、敦子さんをお招きして行われました。
有里さんは、4歳の頃に小児がんを発症し、8歳で移植手術を行い、その後はGVHD(移植後の後遺症)に苦しみ、18歳の若さでこの世を去りました。入院中も時間があれば受験勉強に取り組み沖縄大学を受験し、福祉文化学科に合格を果たしましたが、通うことはかないませんでした。
現在、敦子さんは、娘の有里さんが目標としていた、がん患者のことを知ってもらえる活動や病気の子だけでなくその兄弟を支援する活動を行っていて、今日の講義では、少しでも小児がん患者のことを知って理解してほしいと学生たちにお話しをしていました。生きていたら、現在4年次となっていた娘の有里さんのことを思い出されていたのか、敦子さんの目からは涙がこぼれる場面もありました。
講義後のインタビューでは「一番いろいろなことができる4年間、たくさんのことを学べる4年間、でもその時間がだれにでもあたりまえにあるわけではないということに気づいて、頑張ってほしいです。そして病気で生きづらい子供がいることも知ってほしい」とメッセージを寄せてくれました。