2025.09.16#その他
戦争体験の継承 玉木利枝子さんに話を聞く
9月16日、戦争体験者で沖縄県観光ボランティアガイドを務めている玉木利枝子さんをお招きして、学生たちが聞き取りを行いました。
那覇市若狭で生まれ育った玉木さんにとって戦争の始まりは、1944年10月10日に沖縄を襲った10?10空襲だったそうです。宜野湾での避難生活、そして翌年4月に米軍が本島へ上陸した後は軍医だった父を探すために、家族で首里や南部へと艦砲射撃や爆弾、照明弾、焼夷弾と、砲弾が飛び交うなか必死に逃げさまよった体験を細かに語ってくれました。雨の中逃げ続け、ガマに入れず外で濡れたまま横になりとても寒かったこと、今でもそのことを思い出すとブルっと身震いがすると語る玉木さん。戦時中に最愛の兄を亡くし、その後つぎつぎに家族を失ったそうです。戦争のむごさや悲惨さについて時々、言葉を詰まらせながら話をしてくださいました。
現在91歳になられる玉木さんの語りに、学生たちは戦争体験継承の重要性を考える貴重な時間となったようです。
今回の取り組みは沖縄大学地域研究所が支援する共同研究班活動の一環で、次世代の平和教育プロジェクトと題して、名城健二先生や西章先生らが行っているものです。沖縄戦とトラウマの関係を研究している名城先生の知見を活かして、学生が沖縄戦について聞き取りを行い報告書にまとめていく予定となっています。



